こんにちは!いつもd:matchaをご利用頂き、ありがとうございます。d:matchaニュースレターチームより畑や新開発の商品、スタッフの近況をご紹介していきます。どうぞ、ご愛読ください。

 

d:matchaの畑のこと (by Hiroki.A )

お茶の肥料について

 先日茶畑に撒いた肥料がカビていました。これは肥料が分解される最初のステージです。
お茶にとって最も重要な要素である窒素について着目すると、土壌に投入された有機窒素は糸状菌や放線菌などによって有機形態から無機形態へと徐々に移行します。
無機形態に変化した窒素は硝酸菌の酸化作用によりNH4からNO2を介し最終的にはNO3となります。硝酸菌はNH4を酸化することでエネルギーを取り出し利用しています。多くの植物ではNO3を窒素源として積極的に吸収し利用していますが、茶はNH4をより積極的に利用することが知られています。

茶は秋ごろから新芽の萌芽時期までの間、細根でテアニンを合成し、太中根や幹、母葉などの支持層にそれを貯えます。ゆえに、高品質なお茶の施肥管理ではその間常に茶の窒素需要に答えることが重要となります。
その点で、緩やかに窒素の無機化が行われ、NH4を中間物として介す有機質肥料が優れていると考えられます。中でも、NH4の発生が多い生ものの肥料、つまり発酵が進んでいない資材が適していると考えています。

我々は慣行栽培、有機栽培の有無にかかわらず有機ベースの栽培を心がけており、実際畑に撒かれている肥料は菜種粕や魚粉、肉カス、中にはエビなど含まれているものもあり、食べれそうなものが多いです。

 

 

 

-d:matchaのスイーツ研修会(by Natsuki)

2020年、d:matchaは新しいスイーツの開発に勤しんでいます!!最近、コンビニスイーツが美味しい!ということで今後の開発の参考にコンビニスイーツ研修会を実施しました♪
 セブンイレブン、ローソン、ファミリーマート、のスイーツを調査です。
各社面白いコンセプトのスイーツを開発されていますが、私たちが1番興味を引いたのが、セブンイレブンの抹茶スイーツでした!伊藤久右衛門さんと合同で開発させれおり、見た目だけでなくて味も質が高いものにこだわっているスイーツなんです。それぞれのスイーツは自分が消費者だっだら思わず手に取りたくなるもの、タイトルで惹かれるもの、食感を想像させるものなど、そのスイーツのターゲット層や戦略が各コンビニで違い、大変勉強になりました。ただ、どれもこの見た目豪華なスイーツがこの価格で売っちゃうの!?というコンビニ価格が私たちにとって強敵です。

思わず手に取りたくなる見た目と農家だからこそできるお茶の美味しいスイーツを目指して冬の新商品の開発も頑張ります!


↑写真右 抹茶好きのための濃い宇治抹茶パフェ(セブンイレブン)  
↑写真左 プリン!?なチーズケーキ。(ファミリーマート)

 

 

 

- 持続可能な農業を目指して(by Chisei.T)

 和束町の現人口は3483人。10年間1000人ペースで人口が減っています。日本全体が人口減少傾向にあるので、将来的にはテクノロジーを駆使し物事を少ない人数で効率よく管理していく、あるいは集約化がはかられる世の中になっていかざるを得なくはなると思います。

しかし、その中で問題となるのが景観維持の問題です。和束町は日本遺産にも選ばれている美しき景観を持ち合わせている町ですが、我々が移住して5年。以前までよりはるかに早く高齢化が進み、放棄茶園が増えているように感じます。我々も尽力はしているものの、このままでは山の中の茶畑だけではなく、見える範囲にも放棄茶園が広がってしまうのではと懸念しております。

私は7年前、1年間オランダで農業を学んでいたことがありましたが、その際色んな農産地を訪れたり農家とお会いしました。そのうちの1つがスイスです。観光業が強いスイスではアルプスに広がる美しい牧草地の景観維持のため、牧草地を維持すると補助金が出る仕組みがあるそうです。
我々は釜塚山や石寺などの景観遺産の茶畑を管理してくれている茶農家に対し持続可能的に補助が出たり、あるいは収入が入る仕組みなど、景観維持に繋がる方法をまだまだ勉強中ですが色んな角度から熟慮し、行政と共に和束町にマッチした方法を考えていけたらと思っています。

左:石寺の茶畑、真ん中:7年前オランダでお世話になった農場主、右:スイスの牧草地と美しい景観

 



 

ーほうじ茶の季節到来(by Saki.N)

 

すっかり寒い日が増えてきましたが、寒い日に飲みたくなるほうじ茶についてお伝え出来ればと思います。

まずほうじ茶とは、煎茶、玉露、番茶などの緑茶を焙じて作ったお茶のことを言います。
ほうじ茶の良さとは、お湯の温度や茶葉の量など煎茶ほど気にせず淹れていただけるのでお手軽に楽めること、渋みや苦味が少なく香ばしい香りがあり後味もさっぱりしていてゴクゴク飲んでいただけることがあげられるかと思います。

最近店舗でお客様に聞いていただくことが多いカフェインのことなども含めて効能や成分についてお伝えします。
ほうじ茶は水色は茶色ですが、緑茶の1つです。ポリフェノール、カテキン、カフェイン、ビタミン、ミネラルが含まれていますが、成分量は煎茶よりは少なくなります。
カフェインは焙じていますので少なくなりますがゼロではないので、妊婦の方の飲み過ぎには注意が必要かもしれません。ほうじ茶の香ばしいほっこりする香りはピラジンというかおり成分によるものですが集中力を高めてくれたり、リラックス効果があるのも研究によって分かってきています。

またミルクやお菓子とも相性がいいのでぜひお試しください。

 

      

 

 

 - 美しい日本の秋(by Ryhan)


日本の夏から秋にかけての季節の変化に私はとっても驚いています。湯船地区にあるイチョウは今の時期が1番美しく、黄金色に輝いています。紅葉は赤く染まり、朝の冷え込みと山の色の変化を見ていると、それはとても神秘的な光景です。

 そんな和束の風景を眺めていると、松尾芭蕉が詠んだ一句、”朝茶飲む / 僧静かなり / 菊の花”を思い出します。-住職が庭で朝茶を飲んでいる。その視線の先には菊の花。実に静寂で平和な情景が浮かびます。その俳句は、私の忙しい日々の中でもふと立ち止まることで周りにある美しいものに気づかせてくれるそんな一句です。

 今年も終わりに近づいてきました。慌ただしくなりそうですが、ゆっくりと落ち着いて過ごしていきます。
最後に、秋は私にとって1番好きな季節!

 





-急須の選び方(by Misato.T)

実は、急須によって茶の味が変わります。では、どんな急須が美味しいお茶を淹れるのに適しているのでしょうか。

急須の材質ですが、常滑焼・万古焼といった鉄分を多く含む土で焼いた焼締の急須をおすすめします。土のミネラル分が茶の渋み成分であえるカテキンを吸着して渋みが少ないまろやかな茶になります。磁気の急須やステンレス製のやかんで淹れた茶ではこういった機能はありませんので、同じお茶でも淹れると味が変わって感じるのです。

急須の網目は目が細かく、面積が大きい方ものをおすすめします。急須の大きさは、淹れる茶の種類によって変えましょう。上級煎茶であれば、大きすぎない小ぶりのものを選びましょう。下級煎茶やほうじ茶を淹れるのであれば大きな急須でもよいです。

個人的には急須は、急須が得意な作家さんや急須の産地で買い求めるのがおススメです。急須は、網目、取っ手、注ぎ口、蓋などたくさんのパーツがぴったりとひとつに合う必要があり、高い技術が必要です。急須専門で作り慣れている窯元などで買い求める方が、お値段も安くて満足度も高いです(写真は常滑焼の急須)。


お気に入りの急須で淹れると、それだけで心がわくわくして、お茶のおいしさが倍増します。みなさんもお気に入りのマイ急須を見つけてみてはいかがでしょうか?

 

 

 

- d:matchaのこと(by Daiki.T)

 2020年11月26日、京都府西脇知事より京都中小企業、小売サービス部門の優良企業の表彰を頂きました。和束茶の栽培から、加工、お菓子などの商品開発、輸出、そして体験プログラムなど、を国内外に行っていることを評価して頂き、府内関係者からの推薦と、弊社の財務体質に関する審査を経て正式に受賞を頂くことになりました。
 事業を行っていて、このように表彰を頂くことはそう多いことではないので大変嬉しく思います。また、この中小企業優良賞に認定されると、協力事業者として認定を受け、京都府下の他企業などからの視察の受け入れや、他地域での講演や指導などが求められ、他地域にもビジネスのエッセンスを普及する活躍を求められています。そのような期待を元に京都府からは新しい機会をたくさん頂いており、その貴重な機会を成果へと結びつけていきたいと思います。具体的には、ANAさんと共同で高校生を対象に、「地域での経験を通した学びが得られる旅」を設計し、運営して行くプロジェクトを進めています。コロナ禍で、観光や修学旅行の意義が問われていること、AIなどで所謂勉強が置き換わる中、新しいリアルな学びの場が求められていること、このような社会的な変化と新たなニーズに貢献できる可能性を感じ、大変燃えています。 

 
表彰状              表彰式場

  代表取締役  田中大貴