春の息吹と、日本の農村にある持続可能な暮らし ~2022年5月〜

田中美里

2022年4月、いよいよ春を迎え、和束町湯船の農村もその息吹を感じる時期となってきました。 

温かい時期になったので、柚子の樹を6本植樹しました。柚子は冬にその実を摘果するので茶と時期がズレているため年間の労働の平準化に役立つ作柄です。また、その用途もご存じのとおり、香が豊かで、スイーツには勿論、ブレンドティーや食事など様々な食材に利用することのできる万能な果樹です。トゲが木にあることからも害獣被害に比較的あい辛いこともこの地に向いています。 

新茶は本年は前年までと異なり、霜の影響が無く、良いお茶が取れそうです。生葉を食べてみてもその旨味と渋みのバランスは絶妙で、収穫前から大変楽しみです。4月末からd:matchaでは収穫が始まるものと予定しています。   

最後は蓮華です。蓮華は田んぼの緑肥として9月に植えました。全く生えてこず、地元のお年寄り達からは、「種が腐っとる」など色々いわれましたが、ついに生えてきました。遅かったのは、単純に湯船地区が寒すぎるだけでしょう(笑) 昔の日本の田園は蓮華をうえで、春前に紫の綺麗な絨毯ができ、そのタイミングで最も根に窒素をためるので、かりとって土に還し、それが肥糧となります。 

昔ながらの日本の農法や生活は、まさにオーガニックをはじめとした持続可能な生活、ビジネスそのものであることが多く、そういったものを継承しながら発信し、時には進化かつ深化させていきたいと考えています。

(ほん柚子)

(やぶきた新芽)

(蓮華) 

 

代表取締役 田中大貴